味の素グループは、「知的財産に関するグループポリシー」を定め、競争優位の確立・利益創出・グ ローバルな成長に向け、以下の取り組みを推進しています。
1. 事業のコアとなる技術の戦略的かつ効率的な知的財産の獲得
2. オープンイノベーション等、積極的な外部技術の取り込みと連携
3. 自社技術のライセンスや訴訟等、保有技術の活用と権利行使
4. 商標制度等を活用した製品の保護とブランド価値の向上
5. 他者知的財産権の尊重と調査、クリアランスの徹底による侵害リスクの極小化
6. 調査解析情報のグループ事業部門・R&D部門への提供
7. 知的財産人財の育成、社内外ネットワークの活用
味の素グループの知的財産権を侵害する企業に対しては、警告や知的財産権侵害訴訟を提起す る等、権利の侵害を許さない毅然とした態度で対応しています。また、営業秘密の管理および漏 洩防止に関し、情報企画部門と知的財産部門が防衛策を立案、実行し、監査部門と連携しつつ、味 の素グループ全体の内部統制を進めています。
「知的財産権のライセンス・管理等に係る要領」に基づき、味の素グループ全体の知的財産(特 許、意匠、商標等)は味の素(株)が統括しています。調査、知的財産権維持管理業務については、 関係会社の(株)アイ・ピー・イーに集約しています。その他の業務は、米国に駐在員、ロシアに専 任スタッフを配置し、アセアン、南米の各社では知的財産のキーパーソンを指名して、特許・法律 事務所とともに遂行しています。特にバイオ関連技術については、日本・米国・ロシアの3拠点が 連携し、強い特許権の獲得を進めています。
味の素(株)は、(株)パテント・リザルト(本社:東京)が発表した「食品業界 他社牽制力ランキン グ2019」において、1位にランキングされました。このランキングは、2019年の特許審査過程に おいて他社特許への拒絶理由として引用された特許数を企業別に集計したものです。引用され た特許数が多い会社は、競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有して いる先進的な企業であるとされています。
味の素グループは、商標「味の素®」、「AJI-NO-MOTO®」の普通名称化防止や、従業員の商標マ インド育成を目的として、商標の基礎知識や「味の素®」をはじめとする商標の表記ルールを学ぶ 「商標セミナー」、その他の知的財産教育を、グループ従業員向けに継続的に開催しています。